『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を読みました。

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
村上春樹
[文藝春秋]



刊行されたの、もうほぼ2年も前なのですね。
読みたいと思い続けて2年も放置していたとは。

名古屋が使われていると聞いて、ずっと読みたいと思っていたのです。
名古屋という土地の特徴を、よくとらえていると思います。

でもどうしても、アカやアオやシロが名古屋弁で話すところが想像できなくて。
名古屋弁で話している彼らの話を別の国の言語に翻訳して、それをさらに日本語に直したと思って読んだら、しっくりきました。
失礼極まりないけれど。

でもたぶん、彼らの話している言語がどうとか、関係ないのです。この物語には。
とはいえ、使う言語によって、まとう空気は大きく変わるなぁ、と思ったのも事実。

久しぶりの春樹さんの本だったこともあり、待ち時間の短い細切れの時間の蓄積で、しかもインターバルを置きながら読んだこともあり、まどろっこしさを覚えながら読んでいました、最初。途中から続きが気になって仕方がなくなって、待ち時間が多いことに喜ぶことになりましたが。
そしてあと少しってところで名前を呼ばれて、帰宅してから、年末のやることいっぱいの中、最後まで読んでしまうという。

読んでいる最中はとても気分が重いのに、読み終わったら、重い気持ちはそのままで、でも少し「がんばらないと。」という気持ちになれる話です。

若い割にいろいろ経験してしまった息子に読んで欲しいと思うけれど(つくるが駅をつくっていることもさることながら)、親に薦められて読む本でもないので、いつかこの本にたどり着いて、自分を心から肯定してくれたらな、と思います。
けど本当は、この本の力を必要とせず、自分の力でこの本に書かれているテーマを実感してくれたらもっといい、と思います。
もしかしたら、もうとっくにできているのかもしれないけれど。

それにしても、題名の付け方とか、ほんっとズルい。いい意味で。
心を持って行かれます。
あと、やっぱり音楽の力が大きいと思いました。作品内での。

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